PRODUCT分類：数学/三角 2009.02.06 更新：2022.04.05
PRODUCT関数は、指定した引数の積を返します。使用頻度はそれほど高くありませんが、覚えておくと重宝します。使い方はSUM関数と非常に似ているので、覚えやすいと思います。
PRODUCTの機能と構成
機能：引数の積を返す。
構成：=PRODUCT(数値1,数値2,...)
引数（数値）は255個まで指定できます。
引数としてセルやセル範囲を指定した場合、その範囲内の文字列・論理値（TRUE/FALSE）、空白のセルなどは無視され、数値のみがPRODUCT関数の対象となります。
引数を指定する例
セル[A1]×セル[A10]：=PRODUCT(A1,A10)
セル[A1:A10]：=PRODUCT(A1:A10)
セル[A1:A10]×セル[C1:C10]：=PRODUCT(A1:A10,C1:C10)
[DataArea]と名前の定義を行ったセル範囲：=PRODUCT(DataArea)
配列：=PRODUCT({2,3,4}*{3;6;9}) ※「*」は「×」の意
この場合、(2*3)*(2*6)*(2*9)*(3*3)*(3*6)*(3*9)*(4*3)*(4*6)*(4*9)になる。
串刺し計算
PRODUCT関数は一枚のワークシートの中だけでなく、複数のワークシートに跨った計算も可能です。その代表的な計算法が「串刺し計算」です。串刺し計算とは、3-D参照を利用して連続したワークシートの同じセル番地を、串を刺すように計算することです。下の図の計算式は次になります。
=PRODUCT(Sheet1:Sheet3!A1)
※シート名の後の「!」はワークシート参照の記号で、他シート参照の際は必ず付け加えます。
式の挿入方法
1. 数式挿入し、串刺し計算を行うセル番地を入力。カーソルをセル番地の前に移動。
2. 串刺し計算を行う最初のワークシートを選択し、[Shift]を押しながら最後のワークシートを選択する。
3. 数式にシート名が加わったのを確認し[Enter]を押す。
※下図はSUM関数での串刺し計算例ですが、PRODUCT関数でも手順は同じです。
Q.連続していないワークシートの計算は？
串刺し計算は連続したワークシートで行いますが、連続していないワークシートの数式はどのようになると思いますか？方法は二つです。
・=Sheet1!A1*Sheet3!A1 ：直接セル同士を計算する。
・=PRODUCT(Sheet1!A1,Sheet3!A1) ：PRODUCT関数を使う。
どちらも同じなので、好みで使いましょう。
PRODUCT関数の応用
PRODUCT関数の応用として、PRODUCTとIFを用いた配列数式を取り上げます。配列数式についての詳細はこちらをご覧下さい。→配列数式
下図の数式を見て下さい。数式の前後に「{}」がついています。これが配列数式の特徴になります。数式バーに数式を入力後、[Shift]+[Ctrl]を押しながら[Enter]を押すと、この「{}」が挿入されます。
下図の配列数式は、セル[B1:B6]の値（四角形名）が、セル[D2]の値（四角形名）と同じであったら、セル[C1:C6]の該当する値（長さ）を選び乗算します。
※IF関数の第３引数を省略すると、論理式がFALSEだった場合にFALSE（文字列）が返る。
PRODUCT関数は引数が文字列だとその引数は無視される（計算されない）。
